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雇用審判所への申立件数の増加

23rd August 2019

Hennie Shin

ご存じであるとは思いますが、従業員が雇用主に対して訴えをおこそうとする場合、最初のステップは、早期あっせん制度(early conciliation)に関して助言あっせん仲裁局(the Advisory, Conciliation and Arbitration Service 「ACAS」)に連絡することです。 ACASは、雇用関連の紛争の両当事者を支援する政府機関であり、当事者間の和解契約を締結する権限を持っています。この段階で、雇用主は和解の申し出を検討することができます。 ACASは、和解の申し出の妥当性、またはそれに対する訴えが成功する可能性について雇用主に助言してくれません。そのため、雇用主は和解契約を約束する前にリーガルアドバイスを受けることをお薦めします。


もし会社に和解契約の申し出を行う意思がない場合、または和解契約を締結にもっていけない場合、従業員は雇用審判所で訴えをおこす事ができます。訴えが提起された場合、問題が最終審問に達するまでに1年、またはそれ以上かかる可能性があります。


ACASは、早期あっせん制度サービスへの需要の高まりを強調する2018-2019年次報告書を公開しました。報告書は、早期あっせん制度の通知の数が昨年と比較して20%以上増加したことを示しています。13万3,000件の申請があり、そのほとんど(97%以上)は従業員からのものでした。これらの申請の4分の1以上がその後に雇用審判所に提起されました。


2013年に連立政権が雇用審判利用料を導入しました。しかし、2017年7月に最高裁判所がこれらは違法であると判断したのを受け、廃止されました。それ以来、ACASが提供する早期あっせん制度サービスの需要が高まっています。


また、ACASの年次報告書は、早期あっせん制度利用後に提出された雇用審判所への申立の数が、昨年と比較して40%増加したことを示しています。雇用審判利用料の廃止以降、申立件数は増加しており、審判所は大量の案件数への対処に苦労しています。雇用法弁護士協会(the Employment Lawyers Association)が実施した最近の調査では、審判所とのやり取りと申請には1年以上かかっていることが明らかになり、調査回答者の77%以上が、訴え提起後1年以上たった後に最終審問が受理されたことを確認しました。


ますます多くの申立が雇用審判所に持ち込まれている現在の状況では、雇用主が訴訟に巻き込まれる危険が高くなっています。訴訟は時間がかかるものですが、運営資源の不足が原因で現在の雇用審判は遅延し、なおさら時間がかかるものになっています。現在、雇用審判所は案件を受理するのが非常に遅いので、時と共に証拠が消え、記憶が薄れ、証人がいなくなる事を考慮すると、紛争案件の発生後しばらくたって案件をうまくまとめるのは困難になります。さらに、雇用審判所での費用支払命令は比較的まれです。つまり、審判の防御に成功しても、申立人から審判費用を回収することはできません。


このような、時間がかかりストレスにもなりお金もかかる訴訟を回避するために、職場の紛争は可能な限り早期に対処することが最も重要です。最初に問題を発見した時に解決するよう努めることを常にお薦めします。同様に、もし従業員が提起した問題について和解するためにACASから貴社に連絡があった場合、専門家のアドバイスに基づいた慎重かつ戦略的なアプローチを取る事を強くお薦めします。


雇用法に関するアドバイスが必要な場合は、3HRの雇用法チームまでご連絡ください。

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