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和解契約を締結して雇用を解消する方法について

22 March 2019

David Rushmere

従業員の権利の多くはいわゆる成文法の規定に基づいています。法定の権利は、雇用契約書に何が記載されているかに関わらず、従業員を守るための権利です。従業員と彼らの法定の権利は、雇用主がこれらを契約によって破棄しようとすることを違法とすることで保護されています。

一例として、勤続2年以上の従業員は彼らの任務から不公正に解雇されない権利を有しています。この権利は英国雇用権利法(the Employment Rights Act 1996)の第94条に基づいています。この権利は、主に雇用主はパフォーマンスが思わしくない従業員に対して研修やコーチングを行ったり、従業員の不正行為が疑われている場合にはその調査を行うことを義務付けています。よって、公正な理由無く且つ公正な手続に基づかず従業員を解雇することは、従業員に対して補償金を支払う結果になる可能性が高くなります。

たとえ従業員が金銭的対価と引換えに権利を放棄することに積極的に同意したとしても、不公正解雇の権利を契約によって破棄することはできず、そのような契約は法的に無効なものとなります。すなわち、契約書が「和解契約」としての特定の法的要請を満たさない限りは無効になるということです。

和解契約は、雇用主が金銭対価と引換に、従業員が一部または全ての権利を放棄することを約束するという、雇用主と従業員間で締結する特殊な契約形態です。

有効な和解契約とするためにはいくつかの規定された要件があります。以下は、そのうちの重要なものになります:

  1. 和解契約の内容は特定の主張に関するものである必要がありますが、雇用裁判に訴えをあげられたものである必要はありません。同様に、この主張をするために従業員が苦情申立の手続をとる必要もありません。和解の対象となる主張は、和解契約の作成時に実際に起こる必要はありませんが、両当事者が想定可能なものである必要があります。これは、和解契約が将来に起こるかもしれない事項についての主張を含むことができることを意味します。

  2. 和解契約は書面でなければなりません。これは従業員が放棄する権利と雇用主が支払う金額を明確にすることに役立ちます。どの主張が和解により解決されるかを明らかにすることができるため、雇用主と従業員との意見の相違の事実についての書面による陳述を和解契約に含めることが重要です。

  3. 従業員は、和解契約について独立した法的アドバイスを受けなければなりません。このアドバイスは和解契約の条件とその効果について行われる必要があります。これは、従業員を保護し、彼らが同意する内容について完全に理解していることを確実にするためです。

 

従業員が法的アドバイスを受けることの要件は非常に重要で、和解契約をオファーするか否かを決める過程において考慮する価値があります。従業員はこのアドバイスを受けなければならないので、その際に、雇用主に対して他の主張があることに気付く可能性があり、そうなると和解契約を締結することは不可能になるか、雇用主にとってより高くつくことになる可能性があります。

また、独立した法的アドバイスを受ける費用ですが、一般的なルールは雇用主が従業員の弁護士費用を支払うことです。これは、アドバイスを受けない限りは両当事者が法的拘束力のある契約に合意することができず、よって雇用主はその責任から開放されることができないからです。

和解契約を使用し、問題が起こる前に紛争を解決することができるので、全ての解雇手続を経ることなく従業員を解雇することが可能となります。契約条件への従業員の同意を得ることが必要となりますが、従業員を解雇するための選択肢としてこの和解契約を考慮することは、常に賢明な策であるでしょう。

和解契約をオファーするか否かについて、または、和解契約の作成にアドバイスが必要な場合は3HRの雇用法チームまでご連絡ください。

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