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ニュースレター

労働争議と早期あっせん制度

03 May 2019

David Rushmere

労働審判所への訴えを開始するためには、申立人は(かなり限られた場合を除いて)早期あっせん制度(Early Conciliation)のリファレンス番号を申立書に記載する必要があります。このリファレンス番号がなければ審判所は申立を受付けません。早期あっせん制度のリファレンス番号は、従業員とその雇用主によって早期あっせん制度が試みられた後、ACASによって発行されます。

今回のニュースレターでは、ACASの役割と、労働審判の段階に入る前に労働争議を解決する試みの利点について考察します。

ACASとは?

助言あっせん仲裁局(The Advisory, Conciliation and Arbitration Service、またはACAS)は、強力な労使関係の実践の促進と円滑化を通じて労働生活を向上させることを目的とする政府機関です。ACASの責任の一つに、従業員と雇用主の間での早期あっせん制度の促進があります。

早期あっせん制度とは?

早期あっせん制度は、職場での争議の当事者が早い段階でACASに連絡をとることで、ACASが労働争議の解決と和解の促進を試みることができ、可能であれば従業員が労働審判所に訴えを起こすことを回避させることができます。一般的に最初にACASに連絡をするのは従業員ですが、希望であれば雇用主もACASにコンタクトすることが認められています。

なぜ早期あっせん制度を利用するのか?

労働審判所の訴えに対して抗弁することは非常に費用がかかります。簡単な労働審判所の訴えにおいても、£30,000から £50,000くらいの範囲で訴訟費用がかかる事はよくあります。残念ながら、審判所での一般的なルールは、両当事者が各々の費用を負担することとされています。これは、たとえ訴えにおいて抗弁が成功した場合でも同じです。

費用は回収できませんので、全ての雇用主は初期段階で訴えを和解に持込む事が堅実かどうかについて考慮すべきです。早期あっせん制度は、雇用主にとって、従業員の苦情を聞いてその是非に関してアドバイスを受ける機会を与えてくれます。もし苦情が有効であるようなら、または、もし抗弁する価値がないようであれば、雇用主は補償金支払による合理的な和解を従業員に提案するでしょう。もし提案が受入れられれば、従業員は労働審判所に訴えを起こすことはできなくなります。

守秘義務

早期あっせん制度の過程は機密事項ですので、従業員は後にこれについて言及することはできません。よって、たとえ交渉が上手くいかなかった場合でも、交渉中に行われた譲歩にとらわれることなく雇用主は訴えの抗弁を行う事ができるようになります。同様に、もし交渉が成功した場合でも、公の審判所で訴えられることによって生じる可能性がある悪い評判が流れるのを雇用主は回避することができます。

和解

もし早期あっせん制度が和解で終わることになれば、ACASの担当官には法的拘束力のある契約書を作成する権限があります。この契約書が拘束力を有すれば、従業員は和解に含まれた事項に関して審判所、または、その他の裁判所に訴えることはできなくなります。

 

早期あっせん制度についてアドバイスをご希望の方は、弊所の雇用法チームにご連絡ください。

法律、および人事に関する最新情報をご希望の方は、弊所ニュースレターをお申し込みください。

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