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出向契約を確実に成功させる方法

04 October 2019

Emma O’Meara

従業員を一時的に配置転換させる出向には次の3つのタイプがあります;(1)現在の組織の別の部署への出向、(2)同じ企業グループ内の別の雇用主への出向、または(3)全く別の雇用主(クライアント先やビジネスパートナーなど)への出向。


雇用主にとって従業員を出向させる主な利点は、社内またはグループ間出向のビジネス上の必要性に加えて、従業員のスキルと経験を共有および強化することにより、良好なビジネス関係を発展させる効果的な方法である事です。 従業員にとっては、出向の成功はキャリア開発の機会となるだけでなく、新しい経験とコネクションを得る機会にもなります(これは、従業員が戻ってきた場合、出向元雇用主にとっても最終的に有益となることでしょう)。


全ての従業員関連の問題と同様、特にグループ外の別の雇用主に従業員が出向している場合には、出向に関して複雑な問題が発生する可能性があります。 出向元か出向先かに関わらず、雇用主は自社を守るために取るべきいくつかのステップがあります。


1.出向契約は書面で作成しておく
出向条件が当事者全てに明確で、潜在的な問題や紛争にも対できるように、当事者間(すなわち、従業員、出向元雇用者、出向先雇用者)の条件を書面に記載しておくことが不可欠です 。


出向契約書に反映するために、従業員が新しい条件に同意する場合もあります。 また、出向元と出向先の雇用主は、給与と福利厚生の支払と承認、および費用の支払と払戻に関する実際の取決めにも同意する必要があります。


出向先雇用主は、出向者が日々の指示に従い、ポリシー(例えば、データ保護や行動規範など)を遵守する事を確認する条件を含める必要があります。 出向者は、出向中も元の雇用主の従業員のままである事が多いので、引き続き通常の義務(合理的な指示に従う義務など)を出向元雇用主に対して負うことになります。これらの義務は出向先雇用主に対して負っているものではないので、出向を成功させるために、出向先雇用主は契約書にこれらの条項を含めておく必要があります。


2.出向元の雇用主が雇用関係について決定権を持つ事を確実にしておく
出向元雇用主が従業員を出向先に送るが、雇用関係自体は出向先に移転しないというのが、従来の出向契約です。 この場合、従業員の勤続年数は維持され、元の雇用主が雇用関係の決定権を保持し、忠実義務等の慣習法の義務については出向者は元の雇用主に負ったままです。 ただし、稀に、出向元雇用主が出向者についてのコントロールを放棄したため、雇用関係が出向先雇用主に移行したとみなされる場合があります。実際の取決めには、出向者が出向元雇用主に雇用されている事を反映する必要がありますが、出向契約書においても、紛争回避のためこれを明確にする条項を含める必要があります。


3.欠勤、評価、懲戒、苦情申立の手続について合意しておく
出向元と出向先の雇用主は、様々な種類の欠勤にどのように対処するかを事前に合意し、これについての義務を出向者に明確にしておく必要があります。
出向元雇用主は、評価、懲戒および苦情申立手続きの管理等の出向者に対する直接のコントロールを維持する必要がありますが、そのためには、出向元雇用主は出向先からの情報収取を行う必要がでてきます。 出向元雇用主は、この点に関する出向先雇用主の義務を明確にする条項を契約書に記載しておく必要があります。


4.機密情報と知的財産を保護しておく
出向者は、ほぼ確実に出向先と出向元雇用主の両方の機密情報にアクセスできるため、両雇用主が他方への開示について懸念を抱く可能性があります。 出向先雇用主は出向中に開発された知的財産権を保持するよう努めるべきです。 したがって、出向契約書には、出向元と出向先両方の雇用主の利益を保護する条項も含める必要があります。


5.出向契約終了時の取決めについて明確にしておく
出向契約書は、出向の取決めがいつどのように終了するかを明確にし、出向終了の際に従業員に元の仕事を保証するか否かなど、出向者の立場を明確にしておく必要があります。 出向終了時に雇用を保証しない事が最初に明らかにされ、それでも従業員がそれを受け入れた場合、元の雇用主が公正な手続に従っている限り、従業員が不当解雇の申立で勝訴するリスクは最小限に抑えることができます。


出向契約について詳細なアドバイスをご希望の場合は弊所の雇用法チームまでご連絡ください。

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